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№3 保証債務の履行&求償権放棄

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先日、ある抵当権付不動産の引渡し(決済)を終わらせました。複数の抵当権設定物件ですので、当然のことですがある配分金額案で抹消の同意に漕ぎついたうえでの実行です。

ここで次の問題が発生します。売主は個人ですので譲渡税です。相続又は贈与で取得した物件、相当以前(特にバブル前)に購入した物件は譲渡税の計算上取得費が低く、譲渡益がで譲渡税の課税対象になることが多いからです。

売主から見れば自分の不動産が会社に取られ、おまけに譲渡税まで負担することになれば売主は正に「踏んだり蹴ったり」「泣き面に・・」の心境となります。

今回の売買においても昭和30年代取得で計算上の取得費は売買価格の5%ですので、本来ならば対象となります。しかしこの抵当権での借入れは債務者(借りた人)が売主の関係会社、つまり売主は会社のために自分の不動産を担保提供していたわけです。

このようなケースの場合、売主は会社のために代わって自分が弁済(代位弁済)したのですから「保証債務の履行」に当ります。つまり売主は会社に対し返済を求める権利を有します。これを「求償権」といいます。しかし会社は自力で返済できなかったため売主が代わって抵当権者に弁済したわけですので、当然会社は求償権を行使(売主に返済)する力はありません。

従って売主は「保証債務の履行&求償権放棄」の税法特例に適用させるため求償権放棄の意思を内容証明で明確にします。

これによりこの行使不能金額が譲渡税における計算上の控除(税法ではこの金額分は譲渡が無かったとみなす)ということで譲渡税の課税対象外になるのです。

しかし債務者の行使能力の有無は、税法上の別の要件がありますので、要注意です。

このような場合、精通した税理士の指導のもと進めることが肝要です。また他の特例としては「強制換価手続きの特例」「資力喪失」等があります。

今回は「保証債務の履行&求償権放棄」の適用ができると判断して実行しました。

記:大森孝成

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